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Designer's interview

ダカールで紳士服ブランドを手掛ける日本人<下>

 セネガルの首都ダカールで紳士服ブランドLA SAPOLOGIE(ラ・サポロジー)を手掛ける村木理起氏に、起業の経緯や狙いを聞いた。(聞き手も村木理起)2017年12月 

 

 —どのように、事業を展開していったのでしょうか。


村木:
最初は、元の職場の同僚から仕立屋を紹介してもらい、自分で裁断した服を縫製してもらっていました。

その後、その仕立屋の行きつけの布屋の紹介で、今お願いしている職人に出会いました。その職人が在籍するアトリエに、腕のいい職人が集まっているので、彼らと協力して製造しています。今でも一部の製品の裁断は自分で行います。

出来た服はモデルに着せてシューティングして、SNSで発信しています。
服を作るときに、どの子が、どんなふうに着るか、などをイメージしているので、最後に具現化する作業が一番楽しいですね。出来上がった服を自分が着ても完成ではないので、モデルありきの作業です。

 

 —面白そうですね。まるで男の子を使って着せ替え遊びをしているような印象です。


村木:
そのとおり。そして、それは私なりの挑戦なんです。というのは、セネガルはムスリムの国なので、男性と女性がとても区別されています。男性と女性が交じり合って食事をとることもありません。また、女性は男性に軽視されています。
以前、ダカールウィメンズグループという文字通り女だらけのグループがファッションショーを開いたとき、私のブランドの参加が拒否されました。男性がファッションショーに来ると、「そういう目」でみられるから、という理由でした。
このような国で、女性が男性で遊ぶような活動は、ちょっと珍しいと思います。今はたいして話題にはなっていませんが、いつか、一石を投じるような存在になりたいと薄々思っています。

  

—アフリカの地位向上を目指しながら、LA SAPOLOGIEがソーシャルビジネスではない点について。なぜ現在のようなコンセプトを選んだのでしょうか。

村木:
まず、売ることではなく、創作することが目的だから。
次に、フェアトレードや貧困削減などは、お金を稼ぐうえで発生する流れとして当然のことなので、敢えて目標として掲げる必要はないと考えるからです。途上国におけるビジネスのデフォルトが搾取になっているから、ソーシャルビジネスが有難いことのように見えていますが、ビジネスが貧困削減に繋がるのは、あたりまえのことだと思います。

また、そういったコンセプトが付加価値になって商品が高く売れたとしても、製品自体が魅力的でなければ意味がありません。

第一、セネガルでは、ある程度腕のいい職人や筋のいいモデルは、生活できるだけの収入を得ています。私たち先進国の人間は、自分たちを彼らより“上”だと思ってしまっていて、わざわざ問題を見つけ、それを改善してあげようとしたりします。
私がしたいことは、彼らの力を借りなければ実現できないことなので、そういう意味で、私は、彼らと対等で居たいと思います。

 

—最後に、今後の事業目標、チャレンジしたいことなどをを教えてください。

村木:
写真集。
定期的に、面白い方法で、作品を発表していくこと。
あと、常に、感度高く良い状態で居られるよう、苦々しいことからは遠ざかって、のびのび生きていきたいと思います。


—どうもありがとうございました。

村木:
こちらこそ。意外と時間かかりましたね。

 <了>